結論:令和のジェンマ110となりそう。燃費とデザインを求めた原付
アドレス125は令和のジェンマになってしまうのだろうか。長年のアドレスという歴史が20世紀から続いているが今回乗車してきたアドレスは全く今までのアドレスとは違う。別物と思った方がいいというのが率直な感想。
youtubeのコメントにも昔からのアドレス乗り「通勤通学快速」として名をはせたバイクに乗っている方からコメントをいただいているが、今回は正直通勤通学快速どころか「普通、準急」どまりだろう。
そう思った理由そして、このバイクは何が優れているのかについて徹底深堀していく。
まずは欠点、弱点はこちら
- アドレスという名前より別の名前の方がしっくりくる
- 速度が出ない
- 燃料タンクが後ろ=給油口が後ろ
- 依然としてシート下積載が少ない
- 積載量減った
- ECO表示のメーターがパチンコ仕様
- 足つきが悪い
良い所はこちら
- キック式をいまだに搭載した新車はほとんどないがついてる
- LEDに変更(これがめっちゃくちゃ明るい)
- 燃費が良すぎる。いや原付二種で一番いい。
- 国内でどこの会社も販売しなかったレトロスクーターをついに発売。
新型アドレス125の欠点
アドレスという名前より別の名前の方がしっくりくる
このAddress125とロゴ、エンブレムが貼っているが実は海外(インド)ではアクセス125として販売されているのがこのバイクだ。アクセスでもジェンマでも何でもいいのだが、要はアドレス125以外の名前の方がしっくりくる。
というのもアドレス125は通勤通学快速の代名詞ともいわれていたバイクだが20-30年の時を経てまさかのネオレトロ路線に変貌。
機能的なバイクというよりはオシャレバイクといえるこの変貌は以前アドレス125に乗っていた方は受け入れがたいのかもしれない。
速度が出ない
125ccのメーターはレビューしてきた中だと120km/hが限界のアナログメーターがほとんど。最近は電子(デジタル)メーターも多いし、複数機能搭載のマルチファンクションパネルなどもあるので速度がそもそも何キロが限界かわからないものも多い。
だが、このアドレス125はまさかのメーターの限界がそもそも110km/hだ。110ccと思わせるようなその限界値には少し驚いた。
最高速と加速
この動画で検証させていただいた通り。サムネイルにもすでに答えは乗っているが登りだと70km/hで最高速は90km/hが限界だ。しかもGPS計測するとメーターより-3km/hになるので実際は80km/h台が限界ということになる。
実際のところ速度はでない。というのが結論だ。気になる方は動画にて詳しく解説している。
燃料タンクが後ろ=給油口が後ろ
発表された時から色々騒がれていたが給油タンクの位置が後ろだ。今までのアドレスだと軽すぎて発進時に前輪が浮いたりしたがこれは給油タンクが後ろにあることも相まって軽量だが割と安定している。
だが、タイヤ幅が狭いということが少しネックのため昨年までのモデルのアドレス125の方がどうやら轍などに引っかからずに済むので快適に走行できるともいえる。
今年度2023モデルのアドレス125は昨年までと違いトップケースをつけることを前提としていないグラブバーになっていた。オプションで純正をつけると3万円以上の費用は確実。あまりつけさせる気がないのか、それともネオレトロモデルなのでデザイン重視なのか。
給油中はなんかお尻に差し込んでるみたいでちょっと面白い。
依然としてシート下積載が少ない。積載量減った
シート下の積載量は21.8Lとなっている。正直物足りないのが本音。アドレス125シリーズはどれも積載量という面では劣っていたがフラットロアボード(足を置く部分)が広いため足元に置くという選択もできた。だが、今回はフロアボードも狭いため足元に置くのも難しそう。
シート下には何をどれだけ入るのかについて詳しく解説したまとめ動画を参考にしてほしい。
まるで国産110ccのような足もとである。足は延ばせないが、一応30cmの靴を履いている私でも足は置けたので30cm以上は立幅はあるが、以前の方が明らかに足置きが優秀だった。
こちらはグローブボックスだ。グローブボックスには水600mlを入れてみたが、これで終わり。これ以上は無理には入らないサイズ感で、ペットボトルホルダーというのが正式名称な気もする。
横にはUSBもあるが、ペットボトルをどけるかスマホを入れるかどちらかにしないといけない。アドレス110の方がグローブボックスが大きいというのは驚いた。
ECO表示のメーターがパチンコ仕様
動画でないと表現しずらいがこのECOモードの点灯ゲージがパチンコ仕様。緑→青に変色と公式カタログには書いていたが、自分の目には緑→青に変わる間に(エメラルド、薄緑、スカイブルー)などの色が確認できた。
要は青→緑に一気に変わるわけではなく徐々に変化するのである。これが回転数を上げたり、下げたりすると頻繁に変わるので鬱陶しい。さらにBrightで明るさをLow,medium,highと3パターン明るさ調節ができるがlowとhighであんまり変化が見えない。
ネオレトロでおしゃれスクーターを目指すのであれば、不要だった気もする。なんなら外してほしい。エコモードの色が一番メーターの中で目立ってる。
足つきが悪い
女性受けしそうな見た目なのは間違いない、新・アドレス125の幕開けのはずが肝心の足つきがめちゃくちゃ悪い。これの翌日にのったバーグマン400ABSの方が足つきが良かったくらいだ。
シート高:770mmと書いているがあくまでカタログ数値。全く沈み込まないのでかなり高く感じた。
ちなみに自分は182cmで股下約80cmほどある。レンタルバイク中は立ちごけ防止のため2-3cmは厚底の靴を履いているので185cmほどはあると思うが、それでも片足で信号待ちは停車した方が楽。
両足でつこうとするとつま先立ちになるため、結局片足で立っていた。
新型アドレス125の良い所
キック式をいまだに搭載した新車はほとんどない。だがついてる
アドレス125はキック式のバイクだ。厳密に言うとキックとセル併用式の始動方式になっている。これは現在販売されている(生産終了していないモデル)だとスズキのスクーターだけがついている機能になっている。
ツーリング中などではJAFを呼べばいいのだが、通勤通学途中などではキック式でなんとか発進できるという場合も少なくない。到着してからJAFを読んだりすることもできるので選択の幅が広がる。
一方セルだけのバイクだと、再始動する手段がほぼない。おしがけもできないAT125cc原付なのでキックはありがたい。おしがけができないが最近ではジャンプスターターという便利なものも出ている。
LEDに変更(これがめっちゃくちゃ明るい)
ポジションライトもLEDで丸眼のライトもLED搭載しているのが今回のアドレス125だ。GSX125R,Sを乗車した時に感じた低すぎる光軸を心配していたが、心配無用の明るさだった。
どのように見えるのかは動画で見ていただくのが一番早いが、光軸の調節などはほぼ不要で車と同じくらい明るい。
燃費が良すぎる。いや原付二種で一番いい。
このスクーターの良い所は主に2点。「燃費」と「デザイン」だ。LEDは正直おまけと言ってもいいくらいで125ccの中では今まで乗車してきた中では一番の低燃費
新型アドレス125レビューでは厳しい結果だが、125ccで一番低燃費に
見た目と燃費のみ重視ならアリ。それ以外は厳しい。 pic.twitter.com/uA9QtO3mPe— トッサン【日本一の原付乗り】 (@tottsann191) December 5, 2022
ツーリングロードだけだったというのも今回は理由としてあるが、まさかの1Lで61kmを走破。ありえない。1Lで60kmを走行できる125ccなんて…55km/Lを超える125ccですら見たことがATではなかった。
これだけ燃費が良いのはHONDAのカブ系エンジンを搭載しているMTバイクかDIO110
ちょっと軽い通勤通学だけに使うだけで特に荷物も載せないから燃費だけを求めた場合は十分にありえる選択になった。
国内でどこの会社も販売しなかったレトロスクーターをついに発売
ようやく販売する会社が現れた。それが鈴木だ。国内ではレトロ原付が販売されず。しいていうならVinoがアニメ人気だったことが記憶に新しい。だが、世界的にみればこれだけ人気のネオレトロスクーターだが2022年までは輸入バイクを買うしかなかった。
サルート、プリマベーラ、SH、ジャンゴエバージョン、グランドフィラーノなど数々のレトロバイクは海外YAMAHA、海外HONDA、海外SUZUKI、もしくはイタリア、フランスバイクばかり。国内で安心して買えるものはなかった。
だが、スズキは原付二種以下は盗難補償を2年付けられる。さらに正規販売のため安心して購入できるというレトロバイクの見た目が欲しい人には最大の活路が見いだされたのがこの「アドレス125」
今までのアドレス125とはかなり違う。という意見ももちろんあるが、これはこれでアリ。というのが私の意見。
アドレス125は変わった
刺さる人にはめちゃくちゃ刺さるのが今回のアドレス。だが決して大衆受けしないであろう見た目に加えて、速さの名前をほしいままにしてきた「アドレス」とはかなり違う。
個人的にはジェンマ110とかそれこそ同時販売された「アベニス」をこちらの車体の名前にしてくれたら売れたと思う。というかその方がしっくりくる。
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