アドレス125の2026年モデル

2026年版は大幅にアップデートされました。このアドレス125は日本版だと値上げがほぼないといってもいい改良がありました。
このアドレス125を今回乗車してみて感想をまとめていきます。
変更点は多すぎるので、体感として変更点を感じた部分に絞っていきたいと思います。
動力性能

今回のエンジン関係の変更もかなりありました。簡潔にお伝えすると「HONDAのスクーター」っぽくなった。
特に低回転~中回転の滑らかさには驚きました。目隠しされるとHONDAのスクーターか分からないくらい滑らかです。
エンジン
今回で言うとバイパス走行、山走行といろいろ走れました。

中でも一番良かったのが中回転。低回転は逆に前のモデルの方が出だしが鋭かった気もします。
ただ、登坂能力の向上が一番大きく、山走行では60km/hまで速度が出ました。登りに入っての減速が少なく煽られる可能性もぐんと下がったはずです。
最高速
GPSの誤差は3-8km/h位でした。メーター読みだと90km/h位はでましたが、80km/h位しかでていないことになります。

そもそもメーターを見ると110km/hまでしか表示がありません。平坦で高回転に差し掛かるのは70km/h以降だと思われます。
なので70km/hまでは比較的静かに走行できます。山走行だと回転数を上げるのでそうはいきませんが、トルク感を感じるのも60-70km/hくらいまで。街乗りでは十分でしょう。
70km/h以降の高回転部分は1km/h刻みで速度が伸びていく感覚で、あまりトルク感はありません。徐々に速度が伸びていくので速度は出るが、快適というわけではなかったです。
燃費

160kmを3.3Lで走りました。結構回しましたし、冬の走行なので燃費は下がると予想しましたが1Lで48km走ってくれました。
前回は1Lで60km以上走った異常事態だっただけに、50km/Lあたりというのは実際の燃費っぽい数値ですね。
運動性能

やはりハンドルが軽いというのが一番最初に感じ事でしょうか。フローティングディスクブレーキも小さくばね下重量の軽量化狙いなのか?

ですが、面白いのはフロントフェンダーがスチール製。これは触って思わず笑ってしまいました。初めてスチールのフロントフェンダーを国産スクーターで触ったからです。
気になるねじれ剛性などの改善なども簡潔に言うと「ガチガチフレームではない」です。
フレームが剛性高いなぁと思うのはこの形状で言うとシグナスグリファスですが、そこまではないですし、HONDAのリードと同じような感覚に近いです。

サスペンション最適化、ホイールの軽量化も相まってなのか..ハンドルの切れ角はスクーターなので元々大きいですし、タイヤも小径タイヤなので転回はかなりやりやすかったですね。
昔のアドレスはフロントタイヤが浮くような不安定が面白さでしたが、かなり安心感のある車体になってます。ただ、80km/h以上だすと10インチタイヤが気になりますが…
着座姿勢

身長182cmだとシート前側に来ると足はベタ足。腰当はほぼないようなフラットシートに仕上がってますが、一応後ろまでくると踵は浮きました。
おそらく弱点としてはこの足つきが気になる方が多いかもしれません。
豊富な機能
ブレーキロック

ズバリ言うとHONDAの方が使いやすいですが、ロック機能はシンプルに良かった。

パッシング

パッシングがついてる車体も少ないので、これも良かった。
ハザード

ハザードも125ccでついてるのはありがたい。
LIDの開閉

鍵を押し込んで右に回すと給油口が開きます。

これは楽でしたねぇ..
前はむき出しでした。
滑り止め

2026年モデルは滑り止めも明らかに強化されていました。かなりのグリップ力です。

リアキャリア
これが一番でかい。標準で6kgまで積載できる125ccオーバーの積載量。

これで1万円以上の価値はあるので、1万円いかの値上げは実質値下げレベルだと思います。
キックスタート

キックスタートができるのはやっぱりいいですね。SUZUKIのスクーターくらいしか日本だとキックスタートできません。
乗り心地

山走行は直線こそ良かったですが、やはり曲がるときは10インチタイヤが横滑りしそうで怖かったですね。久しぶりに10インチタイヤに乗ったからだとは思います。
90km/h前後出したときも車体の振動が激しく揺れることもなかったので、振動の少なさはかなりすごいと思います。

ただ、2時間もするとお尻が痛くなりました。28万円だと普通の若干横幅広いシートです。110ccクラスよりは肉厚ですが、プレミアスクーターと比べると滑り止めやシートの高級感などはなし。
ただ、フラットシートなのでお尻の位置と足の位置を動かせるのは良かったかも。
高速で凸凹に突っ込むとこれはハンドルが寄れそうな感覚はありますが、それよりもリアの方が衝撃を拾う傾向にありました。やはり10インチタイヤが原因でしょう。
制動力

油圧式ディスクブレーキでキャリパーはNISINを採用。アドレスはずっとフローティングディスクが小さい印象。
リアはドラムブレーキ。完結にまとめるとフルブレーキをしましたが、フロントだけ利かせるとかなりフロントフォークが沈み込む感覚があります。
両方握りこむと、60km/hからのフルブレーキで停止線ないで止まれず、制動距離が長かったです。感覚的にはPCXクラスの制動力があれば止まれてましたが、制動力はやや低め。
タイヤ

それも全てはこのタイヤのせいかもしれません。12インチタイヤでは安定を稼ぎつつ、10インチで機動力も狙うSUZUKIスクーターよくある前後違うインチタイヤです。
| タイヤサイズ(前 / 後) | 90/90-12 44J / 90/100-10 53J | |
|---|---|---|
このリアタイヤが新車なので、滑りやすかったというのも制動力には影響したかもしれませんが、他の車体も新車で乗ることがほとんどなのでここは同じ条件だと思います。
それにしても10インチよりも個人的にはもう前後12インチの方が良いかなぁと思いました。街乗りの扱い易さ重視なのはわかるんですが、12の方が安心して乗れますねぇ
後席

ピリオンステップが伸びていると書いてましたが、あまり分かりませんでした

ですが、2023と比べると明らかに伸びてます。前は全部ゴムでおおわれてましたが、今回は素材ごと違います。
収納力

24Lと書いてますが、うーん。やはりしたがボコッとしているのでフルフェイスは入らなそう。
インナーポケット

インナーポケットは2つに増えました。グローブやお茶600mlも収納できました。

その上にはTypeA充電もあり。
シート下積載


ただ、前のモデルと比べると一目瞭然でもっとボコッとしてましたよね。
形状自体は同じでこのボコッとした部分が削られたのと、若干後ろ側のスペースが増えた位に思えます。
メーターパネル

相変わらずパチンコメーター(ECOメーター)が搭載されている。だがメーターとしては情報は十分。
TRIPA/BとODD、時刻、電圧も見れる。燃料計もありますが160km走ってもまで燃料計は点滅せず。
電圧も見れてキックスタートがついているというのは鬼に金棒。
ミラー

メッキ加工のミラーは見ずらいネオレトロスクーターはちらほらあるのだが、可もなく不可もない普通の丸形ミラーというのが視認性は良くしている。
灯火類

ポジションランプ自体はヘッドライトよりも光度が低い。多分ワット数が結構低いんじゃないかな。PCXなどのポジションランプの方が明らかに明るかった。
ヘッドライトはロービームでも光軸がかなり高い。ハイビームにすると横に広がるわけではなく、さらに奥が見やすく、高さがでるので標識の視認性はかなり高い。
全体としてヘッドライトの光量が物足りない気もしたが、光軸はこのままでも走りやすい。
方向指示器はバルブだが、ここはネオレトロスクーターとしてあえてなのかもしれない。
テールランプはモダンなデザインでカッコ良かったし、視認性も良い。
総合評価
劇的な変化を遂げたスクーター2026年アワードがあるとするとアドレス125が受賞することはほぼ間違いないだろう。それかNMAXかの競い合いになると思う。
それくらい進化したし、これでいて値上げがほぼなかったというインパクトはいまだに大きい。

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